「ホーヴェルモ, T.(1911~93)」(ノルウェーの経済学者)

経済学賞(1989年 受賞)

【経歴】

1911年ノルウェーに生まれる。33年オスロ大学を卒業。その後、オスロ経済研究所で助手として勤務。第二次世界大戦中はアメリカのノルウェー大使館勤務。41年博士号(ハーバード大学)取得。シカゴ大学コウルズ・コミッション。48年オスロ大学教授。89年ノーベル経済学賞受賞。93年3月18日死去(享年82歳)。

【受賞理由となった業績や活動】

★〔受賞理由〕

計量経済学の方法論的基礎を確立した業績に対して、1989年ノーベル経済学賞受賞。

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★〔その業績や活動〕

ノルウェー生まれの経済学者、T.ホーヴェルモは、1989年度のノーベル経済学賞受賞者である。

その受賞理由は、「計量経済学における確率基礎理論の解明と、同時発生的経済構造の分析などに関する研究」(計量経済学の方法論的基礎を確立した業績)にあった。

ところで、「同時発生的経済構造の分析」だなんて、その言葉を聞くだけでも、難解なイメージに包まれてしまう。

ともかく、ホーヴェルモの研究業績である「計量経済学方法論」というのは、確率論や統計的推論などが基になったもので、やっぱり「難しい!」といった印象を受けるものだ。

彼が説いている方法論は、『計量経済学の確率的接近法』(岩波書店)という本にまとめられている。興味のある方はそれを読んでいただくとして、ここでは、あまり専門的な領域には立ち入らないことにする。

★〔「数学用語」がいっぱい!「難しい言葉」も出てくる「軽量経済学」〕

「計量経済モデル」も最初のうちは、一つの方程式からなっていた。

そのパラメーターの推定方法には通常、最小2乗法が用いられていたのだが、そのうちに、経済変数(国民所得、消費、投資、利子率など)の間の相互依存関係を考慮して、連立方程式からなる、一般的なモデルが作られるようになったのだという。

しかし、そのパラメーターの推定方法が問題になったのである。

ホーヴェルモは、1943年に「連立方程式体系の統計的関係」という論文を発表し、この中で「連立方程式からなるモデルのパラメーターを機械的に最小2乗法により推定すると、その推定値に偏りが生じること」を指摘した。その「偏り」がクセモノだった。

これが「ホーヴェルモの命題」と呼ばれるものである。その後、この問題(「連立方程式からなるモデルの推定法」)は、他の研究者グループによっても盛んに研究されることになったらしいのだが・・・

「ホーヴェルモの命題」は、皆を悩ませた問題(迷題?)だったのである。T.C.クープマンスをリーダーとするシカゴ大学コウルズ・コミッションの研究グループも、この問題を集中的に研究していった。

その結果、この研究がもとで「完全情報最尤法」と呼ばれる方法の開発に貢献したのだとか。「完全情報最尤法!」またもや、難しそうな言葉が出てきた。

で、その「完全情報最尤法」とは?いや、これもここでは蛇足だったようだ。経済学も、その頭に「計量」が付くと、さすがに難解な学問になる。

★〔「これだけは!」○×クイズ〕

1.「T.ホーヴェルモは、ルーマニアの経済学者である」

2.「ホーヴェルモの研究業績は、計量経済学の方法論的基礎を確立したことにある」

3.「『計量経済学方法論』は、確率論や統計的推論に基礎を置いている」

答え:1.「×」、2.「○」、3.「○」

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