「ド・ブローイ,L.V.(1892~1987)」(フランスの物理学者)

■物理学賞(1929年 受賞)

【経歴】

1892年8月15日、英仏海峡沿岸の町(セーヌ・マリティーム)のディプに生まれる。1909年ソルボンヌ大学入学(歴史専攻)。10年同大学の理学部に転じる。24年理学博士号取得。29年ノーベル物理学賞受賞。32年アンリ・ポアンカレ研究所理論物理学教授。33年フランス科学アカデミー会員。46年フランス原子力開発顧問。87年3月13日死去(享年94歳)。

【受賞理由となった業績や活動】

★〔受賞理由〕

「波動力学の研究」により、1929年ノーベル物理学賞受賞。

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★〔その業績や活動〕

それまでは波動であると考えられていた「光」に、粒子の性質を加味して理論化したアインシュタインは、これを「光量子説」として1905年に発表。

この、光は波動であると同時に粒子でもある、という仮説はその後(1923年)、コンプトン(アメリカの物理学者)の霧箱をもちいた実験によって、正しいことが証明された。

この「光の二重性」が本当だとすると、粒子と波動という(相矛盾しあう)性質も、一つの共通の原理で説明できるはずだ。そう、考えた人物がいた。

それが、1929年のノーベル物理学賞に輝いたフランスの物理学者、ド・ブローイだったのである。

光に粒子的な側面があると考えたように、電子や陽子といった、それまでは粒子と考えられてきた、いわば物質の粒(つぶ)にも、逆に「波動的な側面」があるのではないだろうか、というわけである。

それで、物質の波動であることから、これが「物質波」とか「ド・ブローイ波」と呼ばれて、その可能性が研究されていったのである。そして、この物質波の存在も、後に結晶の回析実験により、証明されることになる(1928年)。

★〔「物心一体」のような、物質と波動の関係(物振一体?)〕

ド・ブローイは1923年に、アインシュタインの公式とプランクの公式とを関係付けて、すべての粒子が波動で表現できることを示した。

アインシュタインによる式:質量とエネルギーの関係を示す式E=mc2

プランクによる式:振動数とエネルギーの関係を示す式E=hν

相対論的な量子原理:hν=mc2

ド・ブローイ波長λは「λ=h/p」、粒子の運動量は「p=h/λ」(E:光子のエネルギー、m:質量、c:光の速度、h:プランク定数、ν:光の振動数、λ:波長、p:運動量)

これらの式を見ると、運動量pの粒子(物質)には、それに逆比例する波長〔λ=h/p〕の波動が付随していることになる。

光の振動数ν、波長λ、光子のエネルギーE、運動量pとを結びつけると、次のような関係(アインシュタイン‐ド・ブローイの関係)も成り立つ。

E=hν,p=h/λ(アインシュタイン‐ド・ブローイの関係)

★〔「これだけは!」クイズ〕

1.「『物質波』のことを別名で何という?」

2.「1929年のノーベル物理学賞に輝いたド・ブローイは、どこの国の人だったか?」

3.「ド・ブローイは1923年に、『アインシュタインの公式』と、もう一つ『何か』の公式を関係付けて、すべての粒子が波動で表現できることを示したという。その何かとは?」

答え:1.「ド・ブローイ波」、2.「フランス」、3.「プランク」

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