「コーンバーグ,A(1918~)」(アメリカの生化学者)

■生理学・医学賞(1959年 受賞)

【経歴】

1918年3月3日ニューヨークのブルックリンで生まれる。37年ニューヨーク市立大学医学部卒業。41年博士号取得。42年アメリカ衛生研究所所員。53年ワシントン大学医学部微生物学教授および微生物学部長。59年スタンフォード大学医学部教授。59年ノーベル生理学・医学賞受賞。70年王立協会会員。

【受賞理由となった業績や活動】

★〔受賞理由〕

「デオキシリボ核酸の人工合成」により、1959年ノーベル生理学・医学賞受賞。

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★〔その業績や活動〕

「DNA」(デオキシリボ核酸)という言葉も、一頃よりはずいぶんと知名度があがったものだ。テレビ番組や書籍などで、DNAのあの美しい「二重らせん」の姿をご覧になった方も多いに違いない。

このDNAは、遺伝子の本体となる化学物質(核酸)のことであるが、その構造が最初に解明されたのは、今から半世紀前の1953年のことである。

DNAは、4種類のヌクレオチドという化学物質が無数に並んでできており、それが「二重らせん構造」という、神秘的な姿を描いていたのである。

神秘的なのは、その姿だけではなかった。DNAは、細菌からヒトに至るまで、すべての生物の細胞の、その深奥に鎮座している、遺伝現象の本体(遺伝子)でもあったのだ。だから、生命現象といちばん密接な、高分子化学物質ということにもなる。

ところが、そのDNA分子を人工的に合成してしまおうと考えた人物がいた。それが、アーサー・コーンバーグというアメリカの生化学者であった。

彼はまず、DNAの素材となるヌクレオチドを結合させる酵素「ポリメラーゼ」を、大腸菌の抽出液から取り出し、これを精製することに成功。そして、このポリメラーゼ(DNA合成酵素)を、自然のヌクレオチド(4種類)である、アデニン、チミン、グアニン、シトシンに作用させてみたのである。

その結果、人工的にDNAを合成することに成功。それは物理的にも化学的にも、自然のDNAとは変わらなかったという。ただ遺伝学的な活性はなかった。

それでも、DNAをはじめて人工的に合成したという、その画期的な業績により、コーンバーグは1959年、ノーベル生理学・医学賞を受賞したのであった。

★〔その後、より完璧なDNAの人工合成にも成功!〕

受賞後のコーンバーグの研究課題は、「(より完璧に)自然状態とまったく同じDNAを人工的に合成する方法」だった。

この課題も、1966年に発見された酵素「リガーゼ」によって、達成することができた。彼の研究は、その後のバイオテクノロジーの発展に、大きく寄与したのである。

★〔「これだけは!」○×クイズ〕

次の設問に、「○か×か」で答えよ。

1.「『DNA』は、『デカプリオ核酸』を略した呼び方である」

2.「DNAを構成するヌクレオチドの種類は、人間に限って4種類である」

3.「コーンバーグは、『デオキシリボ核酸の人工合成』により、ノーベル生理学・医学賞を受賞した」

4.「DNAは、遺伝子の本体となる化学物質(核酸)のことである」

5.「自然状態とまったく同じDNAを人工的に合成することは不可能である」

6.「コーンバーグの研究は、その後のバイオテクノロジーの発展に大きく寄与した」

答え:1.「×」、2.「×」、3.「○」、4.「○」、5.「×」、6.「○」

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