ノーベル経済学賞を受賞した経済学者のサイモンは知らなくても、「人工知能の父」と呼ばれたサイモンのことなら、知っている人もいるかもしれない。もちろん、同一人物のサイモンのことだ。
サイモンは、コンピューターが誕生してまもない20世紀の中頃にすでに、それが将来において、人間の脳に匹敵する能力をもつ可能性なども指摘していた。つまり、「人工知能」(AI:Artificial Intelligence)の可能性である。
さらにコンピューターの将来についても、具体的に幾つかの予言をしていた。予言の内容は、10年後のそれは「チェスで人間に勝っているだろう」、「数学上の新しい定理を証明しているだろう」、「人間の心理が読めるようになっているだろう」といったもの。
で、その10年後、残念ながら、どれ一つ実現されたものはなかった。そのため、サイモンは「ほら吹き」呼ばわりされてしまったという。 続きを読む サイモンは、『人工知能の父』とも呼ばれていた